さくら祭り
あおば


             08/04/01




高速道路の下にも
桜が満開
できるだけ遊ばなくては
どこでもごはんは
売り切れるから
三時のおやつは
ゴム消しがいい
猶予期間はあと一週間だけ
訳わかんないこと呟いて
お父さんは家を建て
お母さんはダンスを習い
春休みの宿題が難しすぎて
始業式に遅刻するが
僕の
ランドセルはいつも空っぽ
ステップ踏んで
帰り道はカタカタ鳴るから
もらったばかりの教科書と
ノートに鉛筆に
サヨナラをしてはいけません
黙って先生が届けてくれた
それ以来
カバンの中にも隙間がなくて
どこに行くにも
重たくて
桜が散る頃に
出し遅れた宿題を河原に捨てて
ランドセルはカタカタ鳴りだし
もう一度と微笑むのです

花吹雪の中で
背筋を伸ばしてダンスを踊る
お母さんは
お酒の飲めない
お父さんが傍にいないので
手を叩き
何度クルクル回っても
酔いつぶれない



自由詩 さくら祭り Copyright あおば 2008-04-03 00:51:55
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