洗濯
アハウ

濃密を増した この空
重力の強い 会話が
男 と 男 で 交わされ始めて
口ごもる低い声が 雨のように漏れて 滴り

あの木々も ビルディングも
積もりに積もった 垢 落とし
排水溝は汚れきった汚水であ・ふ・れ・る
灰色のドブネズミが徘徊して 都市は 都市は!


身も心も この度 洗濯したし と
維新の革命家は言い放っていたのだ

この 垂れる 雨雲 暗雲の留まり
雨粒 一滴 一滴に

南無妙法蓮華経

界面活性剤のよく効いた 洗剤で
ガラガラと身も心も都市も大地の気息さえ

洗濯機に 全部 全部 ぶち込んで洗濯したい

ガラガラ グィン グィンと渦巻き
水流は鋭角に突撃するから

切り込み隊長は僕だから

この言論戦を制する意気込みで

曇天の雲は割れて 光 射す時 信じれる

君はその時
うなずいてくれればいい


自由詩 洗濯 Copyright アハウ 2008-03-31 09:09:32
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