終の森
umineko
世界が
よくない方角に
倒れこもうとしている様は
ちょうど
伐採される老木の
ゆっくりと
森に倒れる姿にも似て
何もかもがスローな速度で
笑い声も
ブランコも
つないだ手と手も
みんな
そのまま朽ちてゆくんだよ
私の孤独よ
あなたに響け
真昼の
ロケット花火のように
見えない場所に
音だけ残す
森はもう
終わりの季節だ
すべてが
スローモーションだ
世界が
このままついえる前に
私は
あなたに伝えたい
私は
夕暮れの意味を
あなたに教わったのです、
と
(tui no mori)