屑鳥—overcome yourself—
片 一

地上に足を着けたことのない鳥が羽おおぴらげて
大空を自由に飛び回ろうと羨ましくないんだ

どんだけ自由だ関係ねえって泣いても
食うもん食うために生きるそんだけのためにも
閉じなきゃならないもんがあるんだ

地べた這いつくばって嫌でも
仕方ねえこと守り通して
負けるかって絶対諦めるかって

そしてまた飛び立つんだって本気で思ってる翼は
いつまでもなくなりはしない

どんなクズ鳥でも勇気もって広げりゃ
でっかくなりやがる立派なもん持ってんだ

仕方なく地べたを歩くうちに
なくなるような翼なら最初からないんだ

そうさ強がりだった
ただの見栄だった
泣いても笑ってもどうしようもない
そんな翼なら最初からないんだ

うまくいかなくて赤っぱち踏んでそこらで居座るカラスに笑われても
人様の夢あさって喚きやがる腹黒なんかに負けちゃいけない

地に足つけてさ
そんでもやりてえって気持ち
勝手に込み上げて来てさ
  
「また飛び立ちたい」

一端の勇気持って広げりゃ自分の体より
でっかくなりやがる立派なもの 忘れんな  










 




自由詩 屑鳥—overcome yourself— Copyright 片 一 2008-03-23 19:35:16
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