ふきだまり
エチカ

吐き出さなければいけないものが多くて僕達は
いつもふきだまりを求めている

押し出すことをいつも恐れて
留めておきたくなり、
残しておきたくなり、
手放すことが恐くなる

雨と同じ速度で落ちるにはどうしたらいいんだろう
ゴミ処理場で静かに焼かれていくバナナの皮のように
ぼんやりと焼け落ちるにはどうしたら




夜明けのかすんだ視界の先に
ぼんやりと浮かんだSOSのサイン
はじかれる眠りの浅さとか
季節外れの網戸越しに覗く冬の景色について僕達は
全て土に埋めてしまえばよかったんだ


光を灯したロウソクの
静寂を抱え込んだあの朝に
破裂しそうな退屈を抱えて
その、意味に怯えている


望んでいるのかもしれないし、望んでいないのかもしれない



握り締めた薬の苦さが
すりガラスのように世界ににじんで
閉じる夜を連れ去っていく


吐き出すことの意味を僕達は
ちぐはぐな世界の中ではきちがえてしまった





まるで思春期の不条理を詠うように僕達は



もうそろそろ 永遠になりたい






自由詩 ふきだまり Copyright エチカ 2008-03-23 13:48:05
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