ふきだまり
エチカ
吐き出さなければいけないものが多くて僕達は
いつもふきだまりを求めている
押し出すことをいつも恐れて
留めておきたくなり、
残しておきたくなり、
手放すことが恐くなる
雨と同じ速度で落ちるにはどうしたらいいんだろう
ゴミ処理場で静かに焼かれていくバナナの皮のように
ぼんやりと焼け落ちるにはどうしたら
夜明けのかすんだ視界の先に
ぼんやりと浮かんだSOSのサイン
はじかれる眠りの浅さとか
季節外れの網戸越しに覗く冬の景色について僕達は
全て土に埋めてしまえばよかったんだ
光を灯したロウソクの
静寂を抱え込んだあの朝に
破裂しそうな退屈を抱えて
その、意味に怯えている
望んでいるのかもしれないし、望んでいないのかもしれない
握り締めた薬の苦さが
すりガラスのように世界ににじんで
閉じる夜を連れ去っていく
吐き出すことの意味を僕達は
ちぐはぐな世界の中ではきちがえてしまった
まるで思春期の不条理を詠うように僕達は
もうそろそろ 永遠になりたい