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水魚

土のにおいなど忘れていたのだった
お隣りはもう長いこと空き家なのだって
気付かなかった

きっと幽霊の親子が住んでいたんだよ

瓦礫になった
こんなに広い場所だったのだと

足は止めない
振り返らない
踏み切りの向こう側

足場に切り抜かれた空に小さな雲が見えたのだった



自由詩 フレーム Copyright 水魚 2008-03-20 20:26:54
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