外堀にて
井岡護

薄灰色の光の刷毛が
風にその身を任せつつ
穏やかならぬ面持ちで
水面の顔を撫でつける

緑の粒は苛立つ様に
発光体へと姿を変えて
身を震わせて踊りだす
憤怒と羨み そして奇妙な変拍子

 胃 以 阿 亥 王 鴎 唖唖
 維 以 飽 囲 応 黄 唖唖
 畏 慰 扛 異 翁 央 亜亜
 威 以 有 易 皇 鸚 唖唖

それを眺める常緑樹
あるいはまた退役将校
ひどくうす枯れた


自由詩 外堀にて Copyright 井岡護 2008-03-20 02:07:22
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