ぱすごだがま世界一周
狩心
回りくどい事はするな
北極点キーから南極点キーまで
中心を突っ切ればいい
そこに現れたマグマ
蝉時雨のような大地
削岩機乗客に張り付いて来るバッタ、イナゴの群れ
佃煮にして食え
冷え冷えと季節は巡るだろう、
垢の浮いた夜空や、
鱗が剥がれ落ちるバスタブに、帰郷の花
煎じて飲むが如し
宣戦布告されている未来だ
病弱な人間が崖の途中で超絶の花を見つける
そこを通り過ぎる野原は落下した一瞬のみ見つける
手が
人間でなくなる時の象徴として夢の中を彷徨う
黄緑が
赤青に見える夜だ
目的も忘れて
ひしゃげた顔が淀んでいる
ガーゼの上に厚紙
ペパーミントの香りを添えて
十二指腸肝炎に陥った内臓を
ぽろりと落とす
呼吸するなら今だ
人間でなくなる時の象徴として
風景に浸された思いを
世界一周に宛がう
個人的な切手が沢山溜まっていくだろう
そしたらおまけに
おっぱいポロリもするだろう
ハナタレ小僧が逆さずりの刑に処されるだろう
体重計の針はメーターを振り切って
針は時計から抜け出す
地球の遠心力を利用して
肋骨が解体する
ふにゃふにゃになった出来事
紙コップに入れてUFOと化す
やはり回転している
呪いとしか思えない
ぱすごだがまは一歩も動いていないのに
地表がベルトコンベアーのように移動する
世界一周
それは同じ点に留まり続ける事
世界一周
地表から足を離して宙に浮いた者だけが体験できる
幽体離脱のような目線
世界異臭
とても臭くて耐えられないような場所に住んでいる
目だけが光る
毛むくじゃらのお化け