アシカ
たもつ
アシカが来る
明日来る
手作りの案山子を抱えて
遠くはるばる
明石海峡をわたってくる
足からくる
お菓子屋とガス屋の間を
通り抜けてくる
明るい春の陽射しを浴びて
皮膚がゆっくり乾いていく
世界はふと呼吸を止めて
子どものように
少し傾いてる
アシカがアシカである証など
アシカには必要ないことだ
自由詩
アシカ
Copyright
たもつ
2008-03-17 18:54:25
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