夜のコミセン/静かな待ち時間
kauzak

コーラを飲む娘の横で
携帯電話にテキストを打ち込む

ブラックダイヤモンドって知ってる?

娘から話しかけられても
テキストに気を取られて
生返事しかできない

ロビーのソファーに座り
ねむたげな娘の頬を弄び
邪険にされる待ち時間

黙々と静かすぎる時が過ぎていく

県道をライトバンが駆け抜ける
ロビーの柱時計が半時を告げる
何かが廊下の果てで落とされる

すべてが等価に響き
ためらいなく消えて行く
その潔さが僕は欲しかった


自由詩 夜のコミセン/静かな待ち時間 Copyright kauzak 2008-03-16 01:56:57
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