部屋
AKiHiCo
窓の外を眺めております
もうずっと前から
私には四角い空しか知りません
その青に雲が流れ小鳥が踊ります
外はどれほど魅力的でしょう
溜息を舌の上で転がしながら
よく考えます
外は怖い処だと教えられました
出てはいけないと言われました
憧れだけが募り積もって
今日も溜息だけが零れます
空はこんなに深いのに
この心は行く宛を探す前にそっと
閉じてしまうのです
閉ざされた窓に掌を当てて
憧れる外の世界を夢見ております
夢見るだけで充分なのだと強く
言い聞かせております
何かに捕らわれたように私
ここから動けないのです
動くのが怖いのです
胸が強く痛み出して
私に意思などないと誰かが言います
脚に繋がれた鎖は見えませんが
確かにあるように思えます
私は私が判りません
判らないまま空を眺めて過ぎてゆく
その時間を目で追って涙するのです