一片の羽衣
こゆり
薄くゆるやかな隙間から
見え隠れする姿
ひそかに映る白い笑みは
今何を語ろうと
かたくなな心そのまま
やわらかな羽衣に包み
両手から
そっと空へと放つ
わずかにそよぐ風と
まばゆい光に乗って
一瞬でよかった
見上げる角度が違っても
認めてほしかった
小さな自分
そんなことは
素知らぬふりで
羽衣から透ける心
あなたはとうに
気付いていたのにね
重なる
やわらかな空が
もうその指先さえ
曖昧にしてしまう
自由詩
一片の羽衣
Copyright
こゆり
2008-03-11 22:42:25
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