わたしは春にうまれた
アオゾラ誤爆

梅のにおいだ



がらんとした空洞のせかいに
手をひたす
わたしがさわれて
感じられるものを
おもいきり吸い込むために


あざといまなざしに 
淋しくかかげた
いたみの芽
あわただしい忘れられかた
なんて

ひとつなくしたら、いつかあふれる
にがいのは慣れている
まだあおいはだしで

紙風船がぽとりとおちた
うららかなる白昼の憧憬

たたみかけるようにうたう
やっと追いつけたようで
またきえてしまうから
泣いてみる



ぬるんだ水のかるさ・浴びる日の健やかさ・しろい背中
花はまださかない

春、



わたしははるにうまれた



自由詩 わたしは春にうまれた Copyright アオゾラ誤爆 2008-03-11 22:06:01
notebook Home