倖せ
十六夜

お金があること?
美しいこと?

そうじゃない
手を広げて
顔を上げて
蒼い空に微笑んでみて

どんな姿でも
生きているだけで

倖せ

生まれた奇跡を
いつの間にか忘れてしまって
生まれたことに
後悔して
誰かを嫉んで
羨んで

誰かと同じである意味は無いのに
違って当たり前なのに

手を広げて
顔を上げて
曇り空でも
雨の夜でも
微笑んでみて

無理なら
足元を見つめる目を
少しだけ左にそらして

若葉がほら
アスファルトの隙間から
生まれたことを喜んでるから


自由詩 倖せ Copyright 十六夜 2008-03-11 21:42:56
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