裏木戸
たもつ

ぼくの隣
静かなきみのポケットに
たぶん幼い
春が来ている

手を入れれば
指先に形のない手触り
必要な幸福は
それで足りる

春になったら
そう言い続けて
ぼくらは今
何をすべきだったのか
忘れる遊びに忙しい

離れたところ
裏木戸が風にあたって
古めかしい
ひとり言をしている


自由詩 裏木戸 Copyright たもつ 2008-03-07 13:16:59縦
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