暖かなもの
時雨
春の陽気
の穏やかな風
に揺れるたんぽぽ
しまい忘れた炬燵
に丸まった猫
幼子の手
を握る母の頬笑み
雀の鳴き声
遠くの汽笛
の中で読む君からの手紙
たくさんの暖かなものが
冷たいものが刺した
悲しいものが濡らした
僕の胸をやさしく撫でる
慰めるというよりは
癒すというよりは
包み込んで
強くする
暖かいから、春が好き
自由詩
暖かなもの
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時雨
2008-03-03 22:58:10
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