洗濯
ニカコイ
真夜中のベランダで
ぼんやりと
星を眺めながら
洗濯物を干していると
昨日すべてを
吹き払った
風のなごりが
夜空をそよぎ
よれたTシャツが
かすかに揺れる
季節はずれの
台風が東京に
やってきたのは
君がいま
ぼくの知らないところで
考え過ぎて
しまって
頭のなかが
真っ白になって
しまったから
きっと
それを
吹き払うために
南の方から
やって来たんだ
よごれた
衣服を洗う
洗濯機のように
きっと
それだけのために
君のあたまのなか
吹き払うために
自由詩
洗濯
Copyright
ニカコイ
2008-03-02 14:16:12
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