うるう、る(夢)
唐草フウ



かべにいつまでも描く手をやめない
(やさしさまでこすり付けないで)
夢のなかで きみは
何もない荒れた家
かまわず境をなくし触れてきた

少しだけある地下室
何もないと思わせる、未来
もがくもがく
くもがくれ


ああ日付が変わった よ
どうして眠っていたのだろう
あまりにぼくは手をくわしく描こうとし過ぎて
そんな夢を見ていた


きみはずぶとく ようきで
でもいつしか
きえていた
傷の深いはずのぼくは
なぜかとても
しっかりしていた
不安でたまらなかったのに






自由詩 うるう、る(夢) Copyright 唐草フウ 2008-03-01 01:35:01
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