魚でありたい
赤澤るろる


銀の海を游いだ

波一つない静寂の一時

ボクは魚になった


灰色の曇の波に月が溺れた

ボクは心配でたまらない

深く深く飲み込まれていく
やがて月は闇にとけた


ボクはずっと空を見つめた
曇の隙間に目を凝らす




月が消え失せ太陽が登り始める
すると太陽の光がボクをさらおうとするではないか。

ボクは必死になって海の底にとけようとした







目を醒ますとベッドの中、


やがてボクは真っ黒な現実の闇にとけた。


自由詩 魚でありたい Copyright 赤澤るろる 2008-02-28 03:51:40
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