春 浅き・・・
アハウ

曇天の雲に
仄かに薫る

白梅 
眺め

その古木の苔むした幹に軽く触れると

肌寒い風に 早春の息吹
たたえて たたえて 尚たたえつつ

梅花から 溢れている
(花びらが散るのも そんな訳

その液体のような早春は
わずかに触れた指先を蕩けさせて

しばし 私は幹になる

白梅の太陽崇拝

青梅に宿り 
ゆっくり熟成する歓喜を官能する

春の嵐に梢は
ふぃーう ふぃーう と
私の知らない言語で話しかけている

老練な幹の色合いと
白梅を飾り付けたような
可憐な 白

梅花は歌い
梅花は散る

この 風の強い 曇天に


自由詩 春 浅き・・・ Copyright アハウ 2008-02-26 17:02:53
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