おいしい海水
風音

わたしは

耐え切れなくなって
海へと走りこんだ

冷たい海に
飛び込んで

もう

これ以上はもう

わたしは大声で泣いた
真っ青な海の中で

浮き上がったわたしは
冷たい海水を
ごくごく飲んだ

それは
涙と同じ味がして

おいしい海の水。



自由詩 おいしい海水 Copyright 風音 2008-02-25 16:56:06
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