天国
吉岡ペペロ

ぼくたちはやっと

愛について話しはじめるのだった


ここまで逃げてきたけれど

観光地のように

あたりまえのように

ここには普通の日々がながれていた


ぼくはきみを愛している

くちもとや頬骨


きみを愛している

指や指のかたちに似た腰つき


ぼくはきみを愛しています

よわく光る目、きみの終わりかた


ここまで逃げてきたけれど

観光地のように

あたりまえのように

ここには普通の日々がながれていた


ぼくたちはやっと

愛について話しはじめるのだった


自由詩 天国 Copyright 吉岡ペペロ 2008-02-24 20:31:27
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