考えていました
soft_machine
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で
あなたのことを
考えていました
どちらかが先に握った指
そこに迷路のような渦紋が
消えてなくなったとしても
あなたは私の伝えたいことを
ほゝえみ以上には理解しえません
鏡についても
考えてみました
磨いてもみがいても曇りの抜けない
中心のくらいつめたいところへ
踏みいってみては引き返しました
みぎもひだりも分からない
心とはいつも臆病なようすだから
贈るあてのない
贈りもののことなど
考えていました
なので自分に贈ろうと
古式拳銃を購めました
人生に名前を希望ときめて
銀の銃弾いっぱつこめて