嘔吐
日月



なまなましいな

わたしはたべることのきょむにつかれた


そうぞうしいな きみは



まんぞくそうな顔であるいている

まるでみにくいものたちのパレード


よどんだ風景のブラック・ホール

わたしは静謐をこのむ

    静謐をこのむ




からだのおく

ふおんな花弁にあやつられている

くるくると楽しそうに踊る肉体を

対岸からしずかに眺める


とても満ち足りたきぶん





すべてはく


それから大声ではらをかかえて笑う

   (わっはっはっは)

       (わっはっはっはっはっ)



映画のなかの夕立は

ひとの      (大きな・大きな)

人生をうつす


          みんな苦しんでいるのだ

               (そうなのだ!)


さぁ、みずのなかへいきなさい


  水  水  水  水  水 ・・・




なまなましいな

わたしはたべることのきょむにつかれた


(大地鳴らす)夕暮れに叫ぶ


  とおい

   とおい

    深遠の
   
      きみの名


自由詩 嘔吐 Copyright 日月 2008-02-22 14:39:23
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