ワンダフルワールド
雨宮 之人

つまり何を信じていたとして
終わることしか選択肢は、僕らにはない
確率では
コインのその、裏と表のフィフティ:フィフティでは
等式の、左辺と右辺のイコールでは

だから何を疑っていたとして
もともと何もなかったとして相違ない
何がそこにあったって
僕はそんなこと初めから知りたくなかったのさ

それでも、触れたその体温が
聞こえたその声が
目にしたその景色が
忘れられていくのが悲しいんだ
僕はずっと覚えていよう
僕はずっと信じていよう

百パーセントで正しいワンダフルワールド
ここからそれは見えるだろうか
ゼロパーセントのワンダフルワールド
無かったことなんてそれこそ無理な話で

あどけない瞳に罪なんかなくて
キラキラと、君は輝いていて
人間っていいなぁ
命っていいなぁ
ハロー神様、僕は今幸せです
日に一度の絶望を下さい
それくらいできっと丁度いい

廻れ星たち
それだから僕ら生きている
ハロー神様、
あなたの気持ちが今ならわかる気がする


自由詩 ワンダフルワールド Copyright 雨宮 之人 2008-02-22 03:55:18
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