生死決定
アハウ
その 時
生なる状態で 為した行為は
魂にイメージ刻印される
死なる状況が近づくに従い
死=イメージのみの世界がせり上がり
やがて魂を専有し始める
呼吸はしているのだ
心の蔵も動いている
しかしカテーテルの流動食が
直接 胃に与えられる
もう 魂だけの存在に限りなく近づいて
目は明暗を識別し (偉大な夜と昼はあり
耳は物音を聞き (多分に動物のようだ
看護のやさしい 心根の波動は
色彩となり 私に近づき
魂の色を橙色に染めていった
およそ 人間的な!
為された行為の決算書を読んでいる 私
この息も絶え絶えの肉体に宿る
心眼で この一生の総計を
ありありと見定めさせられている
自身に付加された 良性の種
それが いよいよ輝きを増し
閉じられぬ目となって
まるで映画のスクリーンのようだ 一生のメモリー
こだわり わだかまりの思いは
画面から飛び出してくる
耳をつんざく大音響とともに
私に迫り来る
生の状態 この娑婆世界で
為した事 為さぬ事
各々のカルマ(行為)で
見え隠れする 近景 遠景 それとドラマ
良いも悪いも 思い出
ああ「あの時・・・」と思うも
もう十二分に ///・オ・ソ・イ//・・
これが『死者の書』の中有
これから この魂を
天国 地獄に腑分けする
部屋へ
審判が始まる
閻魔大王 最後の審判 トートの天秤
私の魂は羽根より軽いか・・・
死を想え!