君の舌の上にそっとネズミ捕りを掛けておきます。
あおば

               08/02/20





テレビ画面の伊勢エビは
すいすいすいと透きとおり
卵を抱いてのんびりと
海の底を歩いてる

ネズミの親子もお人好し
腹が空いても我慢する
傍若無人のいかさま師
ねずみ取りの親分は
十手を磨いて待っている
そこのけそこのけ
おいらが通る
光る十手がものをいう

ネズミの親子は黙って隠れ
知らないふりするきかん坊
明日の天気は知らないが
伊勢エビ盗んで頂いて
朱房の十手も手に入れて
ぺろぺろ磨く昼下がり
天井裏にも春が来て
明日の宿題請け負った




自由詩 君の舌の上にそっとネズミ捕りを掛けておきます。 Copyright あおば 2008-02-20 12:19:20
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