世界について
ニカコイ
公園でパンを
食べていると
Justiceと書かれた
Tシャツを着た
欧米の人に叱られた
大地にパン屑が
こぼれているじゃないかと
顔を真っ赤にした
欧米の人に叱られた
夕方を伝える
寂しげなオルゴールの音が
街全体に鳴り響く頃
僕は家に帰って
ドラマの再放送が
見たかったのだけど
Dangerous過ぎるからと
僕のメロンパンは没収され
Justiceに腕をつかまれ
交差点の真ん中あたりにある
プレハブ小屋に
連れ去られた
小さな小屋の中に
入ると色々な
国籍の人たちが
壁に貼られた言葉を
連呼していた
Just
Justice
justify
Just
Justice
justify
Just
Justice
justify
もう帰っても
いいですかと
言い出せないまま
僕も一緒になって
世界と
一緒になって
それを連呼した