笑いじわ
佐々木妖精

魔法を握りしめている
オタオタぬりつけている
透き通るまで引き締めている
母親が調合していた
カードダスの代わりに集めてた
花の名前は知らないが
花の香りの瓶だった
魔法を握りしめている

もう手遅れだ
認知すべきだ
できてしまった
生まれてしまったのだ
告知された発見者は
フロンティアを睨み推敲する

反抗的な目線で
治し忘れた虫歯を庇って
ナイフなどあてなくとも刻まれた
隠すために笑えないなら
刻むために→寄せるか← \伸ばすか/
ニキビの上に頬杖でもつくように
魔法をポケットで握りしめる



お前 なんか シャレこいてカッコ悪い なんて
妹の魔法失敬して
サボった机カッコ笑
何周かしたとこで投げ出した言葉は
想っていれば伝わるなんて
前まで思ってたこと口にして



パンダがどんなあくびをしようと
イルカがどんなアーチになろうと
すげーすげーと魔法を重ね
すげーきれいと笑顔まで
生命線が駆け上がる


自由詩 笑いじわ Copyright 佐々木妖精 2008-02-18 04:05:20
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