シンセリティ
いすず

風のおとがすると なつかしい気分になるの
音もなくしずかに駆け抜けていった季節

雪がふりやむと なつかしい姿がうかぶ気がするの
しづ心なく 舞い落ちていた あの桜の花のように

シンセリティ あなたの胸のとびらを叩く
勇気を出しても 報われないものってあるの?
こころのなかの想い すべて見せて
不安な夜は 抱き寄せて そっとkissして

銀色のハーフムーン 雲の間に隠れてゆく
あなたのほうにも 隠してることなんてないのに
どうしてこんなに不安になるの?
ふたりのあいだに割ってはいる 不安の種がなにもないのが
こんなに不安だなんて初めて知ったの

シンセリティ 月のまどかな夜は
ふたり並んで 戯れる
見詰める目の奥に潜むものが知りたくて
いつも すこし無理をする

あなたの望むわたしでいるの?
あなたの心はつかんでいるの?
見せたら負けのような きびしい思い

銀色のハーフムーン いつもあなたが
瞳を覗き込んで答えるの
心配は要らないからとそっと まぶたを閉じさせる
その繊細な優雅な手つきに 目を閉じて眠りにつく

月のまどかな夜は・・・・・・




自由詩 シンセリティ Copyright いすず 2008-02-17 19:15:20
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