行方
よしおかさくら

喉の辺りがひきつれる
この道でいいのかと
訳も意味もない問いで
つっかえている
あてどもなく歩いて
歩いて
歩き疲れて
休み時間は終わってしまう
薄暗くひんやりとした壁の廊下が
オフィス街に変わっても

間違えてなどいない
ひとつ
ひとつ
照らし合わせて確かめる
後悔する理由など見つからないはずが
鏡に写る他人の顔

喉の辺りが
また
ひきつれる
この場所でいいのかと
訳も意味もない問いで
ふさがっていた
他愛もないことで笑って
笑って
笑い疲れて
遊び時間が終わると
思い出してしまう痛み
遠く、求めている
君の隣


自由詩 行方 Copyright よしおかさくら 2008-02-15 17:15:15
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怪物