yo-yo

夢のなかの
無口な祖父のように
窓が
そっと近づいてくることがある


いつも同じ景色ばかり見ている
だから
無表情のままで
風のような息をしている


私は窓を見る
いや 窓が私を見る
私がガラスの向こうへ視線をやると
窓はふたたび遠ざかる


とがった屋根や平らな屋根
いつもの見なれた風景のなかへ
ふっと息を吐き
窓は窓から抜け出していく





自由詩Copyright yo-yo 2008-02-15 06:13:16
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