恋すること、その我が儘な想い
beebee



君は弟の自転車に乗って
やって来た。
背の高い
肩のほっそりとした少女よ。
二人卒業して
進むべき進路が違った時、
別れる前に
君から手紙をもらった。
几帳面で丁寧な文字で
好きだと書いてあった。
ぼくは有頂天になった。
子どもから大人への変成期を向かえ、
すっかり自意識だけが大きくなったぼくに、
自分から告白する勇気はなかった。
でも君は違ったんだね。
だからそれから3ヶ月で二人の恋は終わったけれど。

やっぱり自分じゃない!?

それは優しい断り文句だったのか?
あなたが好きなのは自分じゃないと、
君は泣いた。
あなたは恋することに憧れ、
わたしの願いを入れたけれど、
本当の私を見ようとしないと。
幼いぼくの仕草が君を傷つけ、
涙させた。
自分には理解できない言葉で
二人別れた
あの時、
自分は本当に人を好きになるということを
知らなかったのか?
でもこの自分本位で我が儘な気持ちこそ
恋と言うのだと、
ぼくは今も思うのだ。
だからぼくは今も君を恋しているが、
恋を知らないのだ。
わたしは本当に
恋を知らないのかも知れぬと、
思うのだ。


自由詩 恋すること、その我が儘な想い Copyright beebee 2008-02-09 01:24:45
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新・純情詩集