白の世界
もこもこわたあめ


太陽が闇を侵食しようとしてる直前

一匹の首輪のない犬が
いつもの散歩道だろうか
時折道端にうち捨てられたボトルに鼻を
近付け歩いていく

ボクは身を縮ませながら
そんな風景に降り立つ

そこには銀世界というには幼い
白の世界
太陽も闇も 犬もボトルも そして……
ありとあらゆる全てを
生きるものもそうでないものも
ただ優しく包みこむような白の結晶

太陽が闇を侵食しようとしてる直前
ボクはひとつ願い事をした
この世界がほんの少しだけ時間をとめてくれるように


自由詩 白の世界 Copyright もこもこわたあめ 2008-02-08 07:28:22
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