予感
唐草フウ


 ときどきわたしは きみのけいこくをわすれてしまっては
傷を縫った糸を食いちぎられる思いをする
 ときどききみは わたしのおもいなくときにあらわれて
たどたどしくやわらかく、レクチャーをして
 甘くにおう空は流れない
 ただ一片のくもりが晴れるだけ

  

哀しみを一滴、ください


からだをみせる事でしか、きみがよろこばないのであれば
よわい血管がせめて破裂しないように 踊り子
 冷えた酸素を肺いっぱいに吸い込んで
 冬の季節を味わいたいわ   
ぼくにそう言って ワルツのように
お別れのときの花に囲まれるきみが
見えるようだ


哀しみを スプーン一杯分 
ミルクにとかして
それを飲んだら
手をつないで 
眠るんだ

いもうとのような きみと





自由詩 予感 Copyright 唐草フウ 2008-02-08 06:48:18
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