銀閣寺遊侠伝(その一)
生田 稔

銀閣寺遊侠伝(その一)

けちなやくざと
笑うがいいさ
強きを挫き
弱きを助く
そんなそんな俺なのさ

ぐれてはずれて
十五十六
入れた刺青
将棋の王将
そんなそんな俺だよ

うらぶれ酒場
老いさらばえて
一人思うは
恋女房
それだけそれだけだよ

このあたりには
大物出なくて
3回戦のマー
二段蹴りのターボー
その二人その二人

銀閣寺辺
疎水端には
桜が咲いて
若い俺達
咲き出た青春の

女たらしに
反感もって
喧嘩にあけくれ
夜には飲んだ
俺たち俺達だった



警察の部屋
捕まった俺
にっこり笑って
迎えにきたよ
そんな親父そんな父




自由詩 銀閣寺遊侠伝(その一) Copyright 生田 稔 2008-01-31 10:34:35
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