童
城之崎二手次郎
こどもたちの歌声が聞こえてきた。めだかの学校だ。この公園にテントを張って一ヵ月。他のホームレスとも仲良くなった。そうっと覗いてみてごらん。遠足だろうか。俺にもあんな頃があったんだな。そうっと覗いてみてごらん。声が徐々に近づいてきた。横になったまま耳を澄ます。テントでオヤジが死んでるよ。なんという替え歌だ。気配を感じて入口を見ると、こどもたちが中に入ってくるところだった。手には包丁が握られていた。
あとがき。
二〇〇字物語第二十二弾。
散文(批評随筆小説等)
童
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城之崎二手次郎
2004-06-24 10:59:36
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