ピンク色のカーデガン
妖刀紅桜
君が
いなくなった
あの
懐かしい部屋に
君が
忘れていった
ピンク色の
カーデガンが
置いてある
あの頃は
お互いに
求めていることも
考えていることも
望んでいることも
違っていた
僕も
君も
自分のことだけで
精一杯だったね
僕の言った
ひと言が
君を変えてしまったね
君の
思いを
壊してしまったね
別に
君を
傷つけようとしたわけじゃないのに
君は
泣きながら
出て行った
それっきり
戻らなかった
あの時
君が
着ていた
カーデガンが
ここにある
君の
においが
風に流されて
してくるよ
あたたかい
ぬくもりと
君の姿が
忘れられない
君に
逢えなくなって
置き去りにされた
カーデガンが
僕の部屋で
泣いている