旅路
海月

鏡に映る自分自身を眺める
これは誰の姿なのだろうか?

温もりを忘れた両手を伸ばしても
伝う感情が分らないまま

君の声が聴きたい
美化されていく思い出には
すでに言葉は消えていた

空っぽの心にふと光が差すけど
それが眩しくて目を逸らした

何れ終わりが来る
無限に続く時間

知らないままに終わりに出来たら良かったのに
長い旅路の小さな休憩だと思えば
この立ち止まりは些細な出来事に過ぎない

モノクロの君に鮮やかな色が付く
動き出す静止画
僕も飛べるんだ

自由の重さの意味を知る
錆付いた翼は上手く動かせなくて
左右に揺られながらも
先を行く君を目指す


自由詩 旅路 Copyright 海月 2008-01-26 11:15:25
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