あるいは
塔野夏子
すべての数が
奇数であればいい
あるいは
すべての多角形が
三角形であればいい
それもできれば正三角形で
そんなことを思ってしまう朝はおそらく
何かをあるいは誰かを
探す夢を見てから目覚めたのだ
あるいは 探される夢を かもしれない
どのみちちゃんと覚えていたためしはなくて
僕はやがて奇数も三角形も
忘れて扉を開け 出かけてゆく
あるいはもう一度思いだす
帰ってきて 眠りに落ちる寸前に
自由詩
あるいは
Copyright
塔野夏子
2008-01-25 20:20:19