雪彩画
Rin K

探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って

手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした

風の硝子越しに
あるがままの君がいて 瞳を伏せる
ひとつずつ消えてゆく足跡を
諦めるように

重ならない秒針、鼓動
生きていることが真っ白なまま降り積もる
それはやがて花に 純粋な
誰かが色を雪で溶きなおして
染めていくんだ、冬を
そして僕らを

逢いたかった
おだやかな、光
ずっと探していた、そんな
ぬくもりを抱きしめている

新しい世界に
きっと君はいない




自由詩 雪彩画 Copyright Rin K 2008-01-24 21:23:07
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