私の中に眠る、沢山の死んだ命
狩心
温かい
夢の中の幻
そこに妄想を加える
皮膚感覚は剥がれ落ちる
神経細胞が夜鳴きの赤ん坊を静める
管に繋がれた十二使途の歳月
新しい呼吸法に
焼け爛れた明日
前人未到の乱れた前髪
風の方向を指し示している
徒然なるままに
偉人達の恐怖が
眼に染みる
永遠に尋問されているように
導かれた手は
優しい政治について
遅刻はいつもの事だ
そう言って
平気な顔をしている
空気みたいな存在
学習塾に通う子供達が
夜の意味を知った時
妖怪ハンターである私は
一人一人の口に
魂を入れて回らなければならない
超常現象は
時計の中で起きる
丸い太陽みたいに
円周率を弾き出す装置
帰る時間が定まっていても
僕達は帰らない
帰るよりも先に
眩い光が
幻想と空想を運び込んでくれる
くるくるぱー
くるくるぱー
馬鹿な真似をしながら
本当は笑えなかった
面白い振りをした
舌を永遠に出したまま
逆立ちしている
音楽は自分の内側で再生される
再放送される食卓は
後悔と許しを請うばかり
見定めた針の穴
ゆっくりと手を繋いで通した
その後に広がった虹
卒業の意味を肩に添えて
何もしなくていい
その前提に向かって
狂喜乱舞する
せせこましい春の夕映え
徘徊する鼠色の床に包まって
木の枝から
みの虫のように吊り下がった
何かの中に何かがある時
安心しながら頭を壁に打ち付ける
自由の象徴として旅立つ汗の蒸発
空中で爆発する見えない吐息
今でも聞こえる
自分以外のリズム
口から発せられる言葉
何気なく出てしまう仕草の癖に
私の中に眠る、沢山の死んだ命