若き歌人に
アハウ
湿らせておくれ
軟らかくしておくれ
骨に響く 歌を聞かせて
骨に響き渡る 言葉を その発声で
骨にひび入る 言霊が咽喉から溢れて
潤った声帯は愛に震えながら
情感が喉から零れ落ちたら
その唇は思うまま 閉じ開く
湿らせておくれ
軟らかくしておくれ
骨を染めてくれ 言霊に痺れて 部屋
骨を薫らせて 新譜を手にする ときめいて
骨を砕いてくれ 唸りをあげる ストライト 白く
光 漏れくる 手骨はしなる
フレッド フレッドに指骨の華 咲き
スティール弦はチョーキングに むせぶ
骨を湿らせておくれ
俺を溶かしてくれ