屋上
由希
非常階段を駆け上がり
分厚い鉄の扉を押し開けると
そこには真っ青な空
どこまでも、どこまでも自由な
僕の宇宙が広がっている
給水塔のてっぺんに寝転んで
ただ、流れていく雲を眺めているのが好きで
何が真実かなんて、どうでも良かったんだ
今を取り巻く
この幸福感が
この満喫感が
現実のものでさえ、あるならば
悲しいほどに綺麗なこの場所で
僕は
幸せな夢を、見ているのかも知れなかった
自由詩
屋上
Copyright
由希
2008-01-15 09:37:41