ハレルヤ
揚羽 欄符

キン、と手が凍る夜
決まって裸の木になって
斑になった空の隙間に
貴方を探し始めます。


「いらっしゃいますか、まだそこに」


三日月が私に笑顔を向けて
安堵したのは数日、のち
透き通ったカラ風が
纏わりついてしまいます。
あなたの吐く体温が、星が
見えないからだという事に
ネオンに紛れた私の口は
たまらず産声あげました。


「いらっしゃいますか、まだそこに」


白く
白く
貴方が雲で見えなくて
酷い雨が降っています。
白く

白く

それはもう、真っさら。
真っ青。

夜を薄めた昼間の空は
あまりに綺麗な快晴で
私は空を歩くため
水溜りを踏みました。


自由詩 ハレルヤ Copyright 揚羽 欄符 2008-01-13 22:56:57
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