薄荷時間
A道化







プラットホーム
薄青く透けた空白へ
真っ直ぐに冴え立つ
色の無い脊椎の林の
プラットホーム


始まる
冬の朝の微細な輪郭線は
薄荷のことなど忘れた振りをしようとして
すう、と
無数の失策を繰り返している


わたしたちは強靭だ、
とわたしたちが説けば真っ直ぐに、
わたしたち脊椎の林は薄青く透けた空白へと空白へと、
真っ直ぐに、一層真っ直ぐに冴え立とうとする、
その陰でまぶたの群れが、あ、一瞬、
一斉に、
閉じられ、


ああ、その瞬間
吹き荒れながら
空白に満ちる薄荷状の感情の突風に打たれ
ほら、脊椎の林は
正しい線上からぶれるという失策を重ねている


2008.01.10.


自由詩 薄荷時間 Copyright A道化 2008-01-10 03:52:21
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