鳩時計中毒
小川 葉
還ってきた
眠りの海から
少女たちが
空の窓をひらく
光がくる
鳩がくる
少女たちの鳩だ
待っていた
この朝を
この命を
おそろしいほどに
光を浴びて
はかないほどに
人に生まれて
秒針が
動きだす
自由詩
鳩時計中毒
Copyright
小川 葉
2008-01-10 01:31:22