たとえ悲しみが体を波のように満たしたとしても
風音



密やかに囁く
木々の擦れ合う音

朝はまだ
こんなにも早くて

この木々の下

わたしは
誰にも見られず
泣くことができる

誰も慰めず
心配もせず
手を差し伸べることもないから

安心して
嗚咽に身をまかせる

たとえ
身体中に
悲しみが打ち寄せたとしても


携帯写真+詩 たとえ悲しみが体を波のように満たしたとしても Copyright 風音 2008-01-09 13:19:02
notebook Home 戻る