鮭
ポッケ
見つけたから
ついていった
きっと昇っていくのだろうと
戻されても
水ばかり飲んでも
同じように昇っていくんだと
あの時この瞳は
きっとすべてを照らしていた
それから
何も見えてはいなかった
いつ気付いたのか
目指す場所だけは似て
進み方も
うろこの見せ方も
なにもかもが違っていたことを
目的地が同じ仲間を探したのじゃなかったのに
旅を
美しい旅をするために
この深い海に放されたのだから
うろこが剥がれ落ちても
濁流に押し戻されても
きっと渉っていく
この魂ひとつで
自分の旅を
自由詩
鮭
Copyright
ポッケ
2008-01-08 01:24:56
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