乱太郎


 さらさらと

お前は何しに来た

 こんこんと

お前は何を話しにきた

 しんしんと

お前は何を聴きにきた


 さらさらと

また人々の掌に舞い降りてきた




   *



星になれなかった
いたいたげな粉雪が
わたしの頭上に落ちてくる

悲しい冷たさが
手のひらによりかかり



   *



静かな日でした
どこも真っ白で
どこまでも真っ白で

どうして
白は
言葉を隠してしまうのだろう



   *



瞳をこする白い結晶
明日の空から降り注ぎ
さびしい記憶を埋めていく
三月には
幻となり
また
忘れかけた頃に
新しい落着きを探しにやってくる


自由詩Copyright 乱太郎 2008-01-07 18:34:24
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